エンジンは社長、ブレーキは私
創業される社長さんで会社を大きくされる社長ってどんな方だと思いますか?
一番成功される方は「スピード」が速いです。やり方を考え、段取りをしているとビジネスチャンスはあっという間になくなってしまうからです。会計事務所時代、成長している企業の社長からはよくビジネス案件について明日までに可否を検討してくれと言われました。
そんな社長さんなので、欠点としては突き進みすぎて始めたプロジェクトがうまくいかないときでも撤退するタイミングが遅れるところがあります。
そこで出てくるのが経営管理している私たちの出番です。毎月の月次決算で状況分析を行い、将来予測を立て、事業計画との乖離を説明し、改善が見込めないようだったら撤退を進言できるのが私たちです。
もちろん日々私たちの報告数値に社長から信頼していただいていることが前提ですが、社長の「スポーツカー」なみのスピードを止める強力な「ブレーキ」に私たちはなる必要があります。
普段は社長さんのスピードの邪魔をしないよう、しかしいざとなったら強力なブレーキをかけるよう心がけましょう。
組織って大切?(2)
前回から間が空いてしまってすいませんでした。
前回の続きですが、意思決定に様々な人の意見が聞けるような環境を作ることだと思います。
例えば、従来の組織では関連ある部門に仕事を振って、経営陣はその結果のみで意思決定を行っていましたが、現在はプロジェクトチームを作って様々な部署から参加してもらい、課題をブラッシュアップしていくことも多くなっています。(前者をウォーターフォール、後者をアジャイルなんても言います)
後者であれば、若手も参加してもらうことで自分の意見を言う機会が与えられて、やりがいにもつながっていくと思います。(ただし、これを行うと自分の仕事の領域を奪われたと思うおじさん管理職がいまだにいるのも事実ですが・・・)
若手の一番の長所は無鉄砲なところもあるかもしれませんが、どんどんチャレンジしていくことだと思います。また結果について失敗を責めるのではなく、それを糧にどのようにしたら成功するのかを議論しましょう(プラス思考ですね)
いずれにしても我々おじさんは若手の成長を阻害するような行動をとっちゃいけませんね。
地方でのIPOが進まない
首都圏に住んでいる方は関係ないかと思いますが、私の住んでいる県ではIPOの年間件数が最下位に近い状況です。
私は10年前に首都圏から帰ってきましたが、首都圏とのビジネスの違いについて考えてみます。
まず、一番の違いは行政の関与度合いが高いということです。ほとんどの仕事が行政が関与しているといっても過言ではないと思います。
そうするとどうしてもスピード感は遅くなってしまい、もしプロジェクトがなくなった場合、時間的損失が大きくなってしまいます。なかなか新規事業を行う気にはならなくなりますよね。
次に、いまだに終身雇用の思想の方が多く、人材の流動化が進んでいないことです。
首都圏では優秀な方なら現在の仕事に対して価値観が違うようならすぐ転職が可能ですが、地方では中途採用で優秀な人材を取ってこようという発想がない(そもそも発展思想がないので優秀な人材はいらない?)ので、転職も少ないのが現状です。そうすると現在の職場で指示されたことをしていたほうが出世できる可能性が高いですよね。
するとどういうことが起こっているかというと、若年者の都会への流出が止まらなくなっています。特に私が感じるのが、自分で新しい仕事を作り出せる人材の流出が多いように感じます(30年前の話になりますが、私の高校の同級生も優秀で都会の大学に行った人間はほとんど帰ってきていません)
これではなかなか地方でIPOが進むはずがないですよね。
まずは、若年者が自分の能力を自由に発揮できる環境を作ることが一番必要かと感じます。(私もそういう環境を作ろうと努力していますが、なかなか進まないことを反省しています(>_<))
数値と数字は反比例
私の最近の唯一の趣味はゴルフです。
若いころはいろいろな団体スポーツをしていたんですが、だんだん一緒にする人がいなくなってしまいやめました。
あと、仕事と関係のない人たちとやるので、リフレッシュにはちょうどいいです。
若いころちょっとやっていたんですが、お金がかかるので(昔は1ラウンド3万!とかしてました)やめていたんですが、30代後半からまたやり始めました。
ゴルフってメンタルなスポーツで、私はずっと会社経営に関わってきましたので、会社の業績・資金繰りが好調な時はスコアが良くなる(少なくなる)んですよね。多分ストレスがなくてリラックスして行えるからでしょうね。
会社の状況が厳しいときはスコアも悪くなりますが、1日仕事を忘れて体を動かすと頭もリフレッシュされて新しいアイデアが出てきます。
皆さんも仕事に詰まったら一旦立ち止まって、体を動かしてリフレッシュしてみてはいかがでしょうか?
組織って大切?(1)
ある程度の会社規模になると組織を考える必要が出てくると思います。
理由はいろいろあるかと思いますが、なぜ組織が必要なのか理解して組織を作っているでしょうか。
内部統制の観点からは、作業者・承認者の相互牽制、事業の意思決定者の確定の観点から業務フローを作成する必要がありますが、それ以外では?と問われると答えられない方も多いのではないでしょうか。
特に多いのは、年功序列の発想にとらわれて上司が部下に指示・管理するためのものだと思っている輩(多分私世代に多いかと思いますが)がいるかと思いますが、そういう発想が組織を硬直化させていることをご存じでしょうか。
なぜか?部下が指示にとらわれて業務を行うということは、上司の発想以上のものが生まれないからです。上司が現状認識をしっかりして、的確な指示ができればいいですが、多くは今までの古い成功体験に基づいて判断するため、現状に合わない指示を出しことが多くなると思います。
こうなると、部下も指示が間違っていることに気づき、言うことを聞かなくなると思います。組織の崩壊です。
では、どうすればいいのか。
長くなるので(2)で話したいと思います。
仕事は現場で起こってる!
経営の管理部門に長くいると、だんだん現場で何が起こっているのかわからなくなってくることがあります。
「踊る大走査線」ってTV・映画はご存じでしょうか。
「あんなことないよ」って思っている方がいたら要注意です。
一般企業でも顧客を相手に収益を稼ぐのは現場です。その現場が経営陣から的外れな指示を受けたらどう思うでしょうか。「足引っ張ることするなよ」と思われてだんだんいうことを聞いてくれなくなると思います。
先日も、現場の方からこの部門での顧客からの相談が増えていると話を聞き、官公庁の発表資料を精査していたら、数字の裏付けが取れたということがありました。
これは、今後の新規事業展開となると思います。
現代は既存のビジネスモデルが1年後には通用しなくなってしまう時代です。変化をいち早く肌で感じているのは現場です。現場とのコミュニケーションをしっかりと取って時代に乗り遅れないようにしましょう。
あなたも室井さんになって、経営陣と現場をつなぐ仕事を目指しましょう!
間接部門の役目とは
コロナ騒動のおかげでリモートワークがはやりとなっています。
ですが、経理は未だに紙処理が多いので出社しないといけないなどと耳にします。
これは、私は事務職の怠慢であると思っています。
経営者からすると、間接部門はコスト部門ですので極力出費は押さえたいと考えます。間接部門の職員の行う仕事はそういったコストカットをどうすればできるのか考え、経営者に提案することだと思います。
先日、経費精算システムを導入するため、現在紙で行っている事務処理の時間調査を行ったところ、経費精算システムを導入する10倍の時間コストがかかっていることがわかりました。職員1人1年分の給与が捻出できる金額以上でした。
国税庁でも電子帳簿・帳票保存を義務化します。今が業務効率化を経営陣に提案する絶好の機会かと思います。提案をどんどん行って社長から「こいつ優秀な奴だな」と思われることを目指しましょう。