私は会計事務所時代に一番大切にしていたことが、月次決算資料を返却する際に必ず月次分析を行い報告することでした。企業というのは生き物と同じで永遠に順調にいくわけでなく、業績悪化することもあります。それを初期段階で発見するのが月次分析になります。
月次分析といっても財務分析の各数値(例えば流動比率や棚卸回転率など)ではなく、2期比較での異常値の確認など、経営者の方が肌感で感じやすい数値のほうが説明がしやすかったように感じます。
経営コンサルタントは報酬をもらう必要があるため、分厚い報告書を作成しますが、経営者からするとピンポイントで悪い部分を指摘してもらい、それを改善するほうが効率が良かったように感じます。
業績改善させるのは、病気と同じで初期症状の段階であればコストも少なく済みますが、深刻な状況になるとそれだけ大手術が必要になり、コストも大幅にかかることになります。
社長さんは月次の報告を受けて「問題ない」という言葉を期待しています。皆さんも経営者が何を求めているのかコミュニケーションをとりながら月次分析を行い、早期改善を目指していきましょう。